運命の星。

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四人は状況が読めないといった感じで戸惑っている。ジョニは〔そうなるのも無理はないさ。あの熱い男だった初代勇者が今世界を滅ぼそうとしている魔王なんだから。〕と言った。〔なぜそうなった?!〕シミコーが珍しく声を荒立てる。ジョニはゆっくり口を開く。〔初代勇者…名前はヴォリコ。アイツはバケモノと戦い勝利した。しかしその後から変わった。バケモノを退治した事によって富みと名声を手に入れたヴォリコは貪欲になっちまったんだ。そして遂には世界を手に入れようと考えるようになった。星の剣の事は今はもう忘れているだろうな。アイツは今、星の剣よりも極上なモノを持っている。だから星の剣を捨てたのさ。アイツは変わっちまったよ。〕ジョニはそう言うと店へ戻ろうとした。が立ち止まり最後にこう言った。〔魔王に立ち向かおうとするな。必ず死ぬ。魔王には三人の闇の王…皆からは、゙闇三大皇゙と呼ばれる奴等がついている。魔王に会う前に奴等にやられるぞ。〕そう言うと店へ帰っていった。立ち尽くす四人。これからどうすればいいんだ。とスガは思っていた。するとタケヒが〔魔王は魔王だ…昔勇者だろうが俺は自分の大切なモノの為に行くよ。〕と言った。シミコーも黙ってはいたが行くつもりらしい。大も覚悟していると言った顔で頷く。〔お前が今星の剣の主なんだろ?迷う必要はあるのか?〕タケヒが言う。スガも少し沈黙し、〔わかったよ。俺はあの星に誓う。星を見た時から何か違うと思っていた。俺はあの星を魔王には渡さない。そしてこの世界も。〕スガはちょっと勇者らしい事を言ったが超震えていた。とにかく、四人の旅は継続されることになった。
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