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「進め!」
象部隊を先頭に、孟獲軍は重装歩兵隊に向かっていった。
「袁術様!敵が包囲を突破するため、我が軍の左翼に戦力を集中させています。」
「袁術様、敵は、象部隊を先頭にして、全軍で左翼に襲いかかってきました。」
孟獲軍の様子が、次々に報告されてくる。
「慌てるな。教えたとおり、象部隊を避けるのだ。弓矢隊は、すこし下げろ。象だけを集中的に狙わせるんだ。」
「騎兵は、敵の後ろから攻撃させますか?」
司馬師が訪ねてきた。
「いや。重装歩兵隊を抜けた敵を、各個に撃破させろ。右翼の重装歩兵は、砦に突入させ、正面に配備した重装歩兵は、本陣に戻せ。」
祥太の命令は、確実に実行されていた。しかし、
「袁術様!」
「どうした?敵に別動隊でもいたか?」
余裕の表情で、報告を聞いた。
「呂布殿が、自分の部下を引き連れ、勝手に追撃を開始しました。さらに、周囲の兵士達も、呂布に付き従い、追撃を始めています。」
「呂布め…まあ、よい。呂布には、好きなだけ戦わせておけ。」
祥太は、呂布を守りに使うより、戦線で戦わせる事にした。
「まあ、無理矢理呼び戻そうにも、命令に従うとも思えないしな。」
祥太は、本陣に向かっていった。
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