第四話

2/2
前へ
/30ページ
次へ
今更、嘘だとあやまるなんて選択肢は無かった。 ただその先に起こる事が怖いだけだと言えばそうかもしれない。 いやきっとそうだろう。 逃げてばかりいるのは事実だ。 「よっ!」 雄馬が後ろから話しかけてくる。 「おう………。」 「元気ないな、どうしたよ?」 「いや、何でも無い。」 俺はまた話しながら歩き出した。 俺はどうしたらいいんだろうか? 何とかしたくても、今この状況に落ち着いているのも事実だ。 頭の中で意見があってない。 それに無駄な程のイライラを感じて、上手く笑えずにいた。 でも今は後悔なんかしていない。 友達が出来たんだから。 それ以上の事なんて無い。 人は一人じゃ生きられないのが本当ならそれで良いじゃないか。 俺はそう思って無理に笑った。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加