…Story1…

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    あー……   暇だ……   高校って、こんなに暇だったか?   くそ教師の授業もつまんねぇし……     なんか…暇潰しに面白い事無いかな…     「なーんて、ある訳ねぇか…」       「はぁ?何、言ってんのお前…?」     疑問の言葉を投げかけて来たのは、同じクラスメートで、相棒の北條 聡(ホウジョウサトル)     なーんか抜けてると思ったらヤル時にヤル、不思議な奴。     「どーした訳?葵ちゃんが独り言なんて珍しい…」       何かとやたら、『ちゃん』を付ける馬鹿。     案の定、俺も『葵ちゃん』なんて言われて……     名前が女も付けてる名前だから余計に…     「なんでもねぇよ、ただ暇だっただけ。」     「そーならイイけど…お母さん…心配なのよ?」     「キモイから止めろ、お前から産まれてきた覚えは無い」       このオカマ野郎が……       「はぁーい…そー言えば葵ちゃん、放課後空いてる?」     また…葵ちゃんって…何時になったら、人の性別を覚えるんだ…この馬鹿は…       「別に?暇だけど…ナンパとかならお断りな」     「違うって;素人バンドのコンサートがあんだよ」     「んで、一緒に行こうって訳?」     「お願いッ!!そのバンド、前に聞いた時に好きになったから…ねっ!」     「1人で行けよ…」     「淋しいなぁ……葵ちゃんは一緒と行ってくれると思ったのに……」     聡は泣きまねを始めた…   ちっくしょー…俺がそう言うの弱いって知ってるくせに…     「わぁーったから!泣くなウゼェ!」     そうすると口角を上げ、ニヤリと笑い     「ありがとー♪葵ちゃんは優しいッ♪」     ………もー慣れたよ…      
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