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あー……
暇だ……
高校って、こんなに暇だったか?
くそ教師の授業もつまんねぇし……
なんか…暇潰しに面白い事無いかな…
「なーんて、ある訳ねぇか…」
「はぁ?何、言ってんのお前…?」
疑問の言葉を投げかけて来たのは、同じクラスメートで、相棒の北條 聡(ホウジョウサトル)
なーんか抜けてると思ったらヤル時にヤル、不思議な奴。
「どーした訳?葵ちゃんが独り言なんて珍しい…」
何かとやたら、『ちゃん』を付ける馬鹿。
案の定、俺も『葵ちゃん』なんて言われて……
名前が女も付けてる名前だから余計に…
「なんでもねぇよ、ただ暇だっただけ。」
「そーならイイけど…お母さん…心配なのよ?」
「キモイから止めろ、お前から産まれてきた覚えは無い」
このオカマ野郎が……
「はぁーい…そー言えば葵ちゃん、放課後空いてる?」
また…葵ちゃんって…何時になったら、人の性別を覚えるんだ…この馬鹿は…
「別に?暇だけど…ナンパとかならお断りな」
「違うって;素人バンドのコンサートがあんだよ」
「んで、一緒に行こうって訳?」
「お願いッ!!そのバンド、前に聞いた時に好きになったから…ねっ!」
「1人で行けよ…」
「淋しいなぁ……葵ちゃんは一緒と行ってくれると思ったのに……」
聡は泣きまねを始めた…
ちっくしょー…俺がそう言うの弱いって知ってるくせに…
「わぁーったから!泣くなウゼェ!」
そうすると口角を上げ、ニヤリと笑い
「ありがとー♪葵ちゃんは優しいッ♪」
………もー慣れたよ…
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