1、あのマウンド

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スーツの女性はニヤリと笑った。 喋りながらも手は休まず動き続け、メモ帳にところ狭しと何かを書いている。 「リスト、出来ましたか?」 「そうね。この子達で最後だったけど、予想以上に面白いわ」 「じゃ、見せてくださいよ!」 「どうぞ」 スーツの女性はメモ帳をちぎり、隣の女性に渡した。 「あれ、中谷君や山井君は良いんですか?」 「彼らは良いの。まとまり過ぎているから。だから、私はあの子達がとっても楽しみ」 打席に向かう四番の大和を見て、スーツの女性は不気味な笑みを浮かべた。
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