1、あのマウンド

11/18
前へ
/604ページ
次へ
磯島は球威のせいで見逃した訳ではない。 明らかに何らかの意図があって一球目を見送った。 今のボールの球威に負けるようだったら、そもそも好太のデータベースに入って来ない。 恐らく、右田のエースである白崎のストレートの方がもっともっと重くて速かったはずだ。 ここで、問題が二つ考えられる。 一つは、なにを仕掛けてくるか。 二つ目は、いつ仕掛けてくるか。 これは、右田の監督さんと知恵比べするしかない。 もし大和がノーコンだと知っていたら、揺さぶってフォアボールを出させようとするだろう。 逆に知らないならば、荒れ球で磯島を翻弄出来るかもしれない。 大和は再びセットポジションに入った。
/604ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1941人が本棚に入れています
本棚に追加