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「研究したから」
「あ、そうなんだ! でも、大和君には初めての時からボカスカ打たれてさ」
塚原はそこで肩を落とした。
「やっぱり、駄目なんだろうなーって思っちゃうんだ。好太君も大和君も、次元が違うなーって」
「俺もさっき同じことを考えた」
「野田君も?」
野田は頷いた。
「だけど、俺達がいなかったら、好太や大和も力を発揮できない。塚原がいるから好太も思いっきり投げられる」
「そうなのかな?」
「絶対にそう」
「そっかー……。何か元気が出てきたよ! ありがと!」
そう言って塚原はボールかごを片付けに行った。
その足取りは軽く、本当に元気になった様子。
この高校には本当に面白いやつばかりが集まったなと、野田は自分のことを棚に上げて思った。
その日の夜、野田は橘にメールした。
野田のメールは簡潔だったが、その内容に一つだけ、普段絶対にしない大笑いしている顔文字が入っていて、橘は微笑んだ。
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