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「もっと低めにコントロールしなきゃダメよ」
「は、はい!」
しかし、塚原は美鈴になにか言われれば言われるほど緊張し、どんどん硬くなっていく。
いつもなら素晴らしい回転のボールを投げるのに、今日はなりを潜めたまま。
見ているのが美鈴ではなく邦彦ならまだ良いのだろうが。
塚原にとって美鈴は恐怖の対象であり、リラックスした姿を見せることは出来なかった。
「どうしたの? SFFのキレが悪いわ」
「すみません」
塚原は恐縮しっぱなしだ。
しかし、これでは試合で使えないのではないか。
どう考えても美鈴が見に来ない試合などないのだから。
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