10、Ready up

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「そうなの?」 美鈴が好太に聞く。 好太は額を掻きながら首を縦に振った。 「それは間違いないっす」 「昔、町内の福引きで、ハワイ旅行当ててたね」 大和も口を出す。 好太のくじ運の強さは昔から有名で、野球部の抽選会には必ず出席していた。 そして、必ず良い所に入る。 「じゃ、好太君は決定ね。あと一人、誰かいる?」 「好太が行くなら、大和で良いんじゃないか~?」 岩崎が真面目そうな顔をしながら言った。 みんなの目が今度は大和に注がれ、大和はぼーっとしている所を見られる。 「じゃ、大和君良い?」 「俺は良いんですけど、皆は良いのかな……?」 「皆良い?」 美鈴がきいたところ、誰もダメと言う人はいなかった。 「じゃ、決まり。明日はお昼を食べたら直ぐに出発するから、朝のうちに担任の先生に言ってね」 大和と好太は頷いた。 その後、いつも通りにミーティングを終わらせ、大和達は家路につく。 帰りの電車の中で、好太は磯島と野田にどこの高校と当たりたいか聞かされていた。 「まず、第一、第二シードのパックはやめてくれ」 今大会、第一シードは湯島で、第二シードは音平学院だ。
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