10、Ready up

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「問題?」 磯島は苦笑した。 「なんて言うか、自己中心的な人なんだ。まあ、小さいときから有名で、何かとちやほやされてたから仕方ないんだろうけど」 「そうなんだー。なんか、変な感じがする」 「どうして?」 「俺達があんな監督だったからなぁ」 好太が笑いながら言った。 「不河中の監督は、厳しかったからなぁ。結果よりもその過程を大事にしろってさ。いやー、俺はよく怒鳴られた」 「監督が怒る相手って、たいてい好太だったもんね」 「だけど、好太が1番監督と親しかったんじゃないか?」 「そうか?」 野田は頷いた。 「監督はいろいろと好太を心配してた。二年で久米さんの二番手ピッチャーになったもんだから、先輩達にいじめられないかってヒヤヒヤしてたし」 「ならもうちょっと優しくしろっつうの」 好太が残念そうに呟いた。 「俺達は皆真面目だったからな。監督にすれば好太が1番手がかかったから、1番愛着があるんじゃないかな」 「ふーん」 「不河の監督は面白いね」 「変なおっさんだけどな」 好太がにんまりと笑いながら答えた。 「それで、他のシードは?」
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