11、夢の始まり

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練習はそこで一端終わり、昼休憩になった。 「大和君、好太君、ちょっと来てくれるかしら」 美鈴に呼び止められた大和は、反射的に「来た」と思った。 昨日の試合についての話をするに決まっている。 その内容がどういうものであるか予測がつかないのが、さらに大和の不安をあおった。 好太はいつもと変わらない様子を装っているが、長年の付き合いである大和には好太の緊張が分かる。 二人は肩を落とし気味にしながら、ゆっくりと美鈴の後を付いていった。 美鈴はベンチに座り、二人を目の前の地面に座らせる。 美鈴はまず、二人に「昨日はお疲れ様」と声をかけた。 「早速だけど、昨日の途中から微妙にコントロールが狂い出したんだけど、自分で理由が分かる?」 美鈴は好太に尋ね、好太はうーんと唸った。 「昨日は確かに最後の方はコントロール狂ったけど、なんていうか、ちょっといろんな事に気が散っちまったかもしれないっす。雨とかもありますが」 好太はそういいながら頭をかき、「言い訳臭いっすね。ごめんなさい」と謝った。 「確かに、あなたのコントロールの乱れはかなり想定外だったわ。だから、私は塚原君にスイッチしたわけだしね」
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