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さっき言った言葉の意味が分からなすぎて、「体を鍛えよう!」という結論に達したのだろうか。
そんな事を考えていたら好太が、戻って来た事に気がついたようだ。
「おう、おかえり。っで、さっきなんて言ったんだ?」
どうやら、さっき考えた事は、外れていなかったようす。
「経験とコツ」
「だーかーら、それの意味だっつーの!」
「試合中で1番投げる量が多いコースはどこだ?」
「……大和! どこだ?」
「え、俺に聞くの?」
「アウトローだ」
そういうと、好太は「なるほど」と呟いたが、それは基本中の基本では無いかと野田は思った。
「アウトローは多分、1番長打を打たれにくいコースだから、配球の基本になっているんだよね。原点って言う人もいるし」
キャッチャーの大和は流石によく知っていた。
しかし、好太はランニングマシーンを止めたのに、大和は腕立て伏せを続けている。
何故喋りながら筋トレをするのか理解できない。
「つまり打席に入った時、1番試合中で来るコースが多いのも、アウトロー」
「だからなんだよ?」
「右バッターの好太なら右方向に打てば良い」
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