11、夢の始まり

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そんなことを真顔で言われたら、なにか他に言えることが有るだろうか。 いや、無い。 大和は猛烈に練習がしたくなった。 それから大会までの日々はあっと言う間だった。 しかし、その間に起こった変化は多い。 まず、好太のバッティング。 決して上手いとは言えないが、南との差は殆ど無くなった。 そして、大事件。 塚原が人差し指の豆を潰し、次の試合でも中継ぎをすることになった。 変化球の投げすぎが主な理由のようで、それが発覚してからの美鈴はかなり落ち込んでいたが、最近はなんとか立ち直った用である。 ちなみに好太のカットはやはり直ぐに習得出来た。 細かいコントロールはまだまだであるが、十分にカットとシュートでゲームは作れる。 まあ、カーブは波が有りすぎるが。 ただ、前よりは可能性のあるボールで、次の試合の鍵となるだろう。 特筆すべきは塚原の変化球。 正直、びっくりするくらいの完成度である。 だからこそ、美鈴は落ち込んでいたわけなのだが。 そして、野田と橘。 こちらは何の進展も無い。 大和としては何となくやきもきしてしまうが、放っておくしか無いのが現状だ。
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