12、局地戦

35/41

1941人が本棚に入れています
本棚に追加
/604ページ
この回の守備は大きなポイントになる。 この回を無失点で抑えれば、流れはこちらに来るはず。 大和は準備が終わり、走ってホームベースに向かった。 川上に代わってもらい、好太に変化球を要求する。 変化球の調子は悪くない。 だが、打たれないとも言い切れないだろう。 なら、どうするか。 答えは一つしかない。 大和は立ち上がり、マスクを外した。 「気合い入れていこー!」 守備陣は全員、何かしらの声を返してくれた。 この守備陣なら大丈夫。 気持ちが入っていれば打たれない。 大和はマスクをつけなおし、しゃがんだ。 現実はそう甘くは無かった。 最初の三番をファーストゴロに打ち取ったが、次の三番四番に連打をくらう。 ワンアウト一、二塁。 次の打者は、ピッチャー安達。 身長が高く、パワーはありそうだ。 前の打席では初球から積極的に手を出してきている。 慎重に行くべきだ。 大和は、初球にカーブを要求。 好太は頷き、ボールを投げた。 ボールはアウトローにとんでくる。 しかし、そのボールを安達はジャストミート。
/604ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1941人が本棚に入れています
本棚に追加