1、あのマウンド

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ここからは、相手と一対一の真っ向対決。 そう思うと、投球練習にも力が入る。 投球練習の一球目、大和の放った直球は、ホームベース手前でバウンドした。 どうやら、力を入れ過ぎたらしい。 「大和!」 中谷が叫んだ。 投球練習だから良かったものの、試合ならランナーに進まれていたかもしれない。 二塁か三塁かは、大きな違いだ。 ここでの暴投は、その後の試合を決める。 大和は神妙な顔で頷いた。 「力むな力むな」 好太も後ろから楽しそうに野次を飛ばす。 「落ち着け、一塁は空いている」 野田も励ましてくれた。 タイムリーを放った野田の為にも、出来るなら三振で切り抜けたい。
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