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あの日は数年に一度しかないと言われていたホワイトクリスマス…
粉雪がイルミネーションに照らされてキラキラと舞った夜だった…
バイトが終わってカズヤさんに飲みに誘われた。
クリスマスに好きな人と一緒にいれる事がうれしくって、プレゼントを何にも準備していない自分に少し後悔しながらも幸せな気持ちに包まれてたんだ…。
いつものように何事もなく時間は過ぎていって…
楽しい時間はあっという間で…
粉雪舞う静かな公園通りを二人で歩いた。
家の前まで送ってくれて…
別れ際…急に抱きしめられた…
何がなんだかわからなくって、
でも涙が出る程うれしくて…
涙目で見上げる私の頬をなでながら…優しくキスをしてくれた…
耳元で囁いた【好きだよ】の一言に抑えてた気持ちが溢れだして泣いた…
…だけど…それっきり会うことはなかった…
電話してもつながらないし、バイトも辞めてたし…
バイト辞めて就職したって噂は聞いたけど、私から連絡する手段はなくなっていた。
大好きだったのに…
好きって言ってくれたのに…
なんでいなくなっちゃったの?
…それ以来、クリスマスは嫌いになった。
だって…彼を…あの時の痛みを…思い出してしまうから…
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