縛られた現実

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家について一人でご飯を食べながらテレビをボーッと見ていると電話が鳴った。 【あ、リナ?お母さんだけど…】 「あぁどうしたの?」 【最近どうしてるの?連絡が全くないから心配してるのよ~】 「うん、まぁまぁかな」 【ならいいけど…アンタ体弱いんだから気をつけなさいよ~急に寒くなって体調崩しやすくなってると思うから…】 「わかったよ、また今度の休みに帰るから」 電話を切ってため息を一つ。 実家を出てもう7年…しばらく故郷の空気を吸ってない。 都会の空気は汚れてるから…それに飲み込まれていく感覚がなんとも言えず嫌い。 だったら実家に帰ればいいのに…それもできない。 この街にいれば…いつか… 会えるかもしれない… そんな期待をしてる自分が、嫌い .
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