第5話…気持ち

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「失礼します…」 ゆうかは保健室のドアを開ける。 「あら?川村さんじゃないの…」 潮崎先生は名簿を置きこっちにやってきた。 「先生…りょうまが…」 先生はりょうまのデコに手をあてた。 「熱あるみたいね」 先生は体温計をりょうまに渡した。 「まったく…カップル同士世話やけるわ…」 先生はニヤつきながらゆうかを見る。 頭がぼーっとする… 気がつくとベットの上だった。 何があったんだ?? なんだか手が温かい。 自分の顔の横にゆうかの頭がある ゆうかの右手がりょうまの右手を握っていた。 あれ?俺何してたんやったかな? 「起きたー?」 先生が微笑んだ。 反射的に、あわててゆうかの手を放した。 「なんで放しちゃうの?川村さん、あなたについてるって、聞かないのよ?」 先生は意味ありげにニヤつく 顔を赤らめる。 「私はかまわないわよ?」 先生は腕を組んだ。 「………」 気持ち悪いほど、保健室は静かだ。 「ま…いいわ。今日は帰りなさい。早退届けは出しておいたわ。」 そういって机に戻っていった。
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