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「体が?なんか病気?」
「違うよ、ただ生れつきの問題だよ」
ゆうかは笑みを浮かべた。
なんとなく、無理してる気がするけど…
「りょうま君って特技はないの?」
ゆうかは隠すように次の質問へ移行する。
「テニスとマジックが得意かな…」
りょうまはテニスで今度の大会で地区大会に出る事を言った。
「りょうま君すごいね!今度応援にいくね!」
「ありがとな…でも、そんな強くないで…」
でも、心の中では…(ふ!まあな)の言葉である
「ゆうかはどうして初日から明るいんだ?」
さっきからずっと疑問に思っていたことを質問する…
普通転校生は緊張してるものなのに、ゆうかは皆とは違った。
「だって…転校生が初日から変なイメージもたれちゃいやじゃない」
「まあ確かに…」
考えてみればそうなのかもしれない
やがて狭い道路に差し掛かり、ゆうかは立ち止まった。
「私こっちだから…また明日ね!」
ゆうかは笑って手を振ってきたから、りょうまも振り返した。
なんだかゆうかの笑顔を見ると、心が安らぐ気がするのは俺だけだろうか?
絶対俺だけだろう…
「ただいま~」
疲れた声…ってか疲れた。二階まで上がり床に鞄を落として布団の上に倒れ天井を見る。
「可愛いかも…」
ゆうかを思い出した。
「やっべ!あの娘めっちゃ可愛いやん!」
頭がバクり出し、立ち上がって一人で空間に飛び蹴りをする。
人間はバクるとこうなるだろう…
その夜はずっとゆうかの笑顔を思い出してニヤついた。
呆れる青年である。
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