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公園のベンチに座った。
月はりょうまたちを照らす。
静けさの中、ゆうかが口を重い開いた…
「これ…」
ゆうかはひとつの手紙をわたされた。
封筒を開き、紙を開いた。
[殺してほしい?]
ただ一言の手紙。
いったいなんのために、誰がやったのか…
紙をぐしゃぐしゃにして地面にたたきつけた。
「何したの?」
ゆうかはりょうまの手をギュッと握り締めた。
「俺は何もしてない…」
「嘘…なんかしたんでしょ?」
「本当にしてないんだ…」
「じゃあ何で?」
ゆうかの肩が震える。
きっと怖かったのだろう…
ごめんね、ゆうかにまで危害が加わるなんて…
「大丈夫か?」
ゆうかの背中を摩った。
その背中は悲しみに打ちひしがれた花のようだった。
「私、怖いよ…寂しいよ…」
しゃっくりをあげながら奮えるゆうかを優しく撫でる。
「ごめん…ゆうか」
ゆうかの頭にキスをして、抱きしめた。
「大丈夫だよ…」
「ありがと…」
ゆうかが落ち着きを取り戻した頃、りょうまは口を開いた。
「ゆうか…来月、一緒に暮らさないか?」
「どういう意味?」
ゆうかは顔を上げた。
「実は親がもう一つというか、部屋借りてる所があるんよ…だから一緒に…」
「私…りょうまに一生ついていくよ…」
ゆうかの嬉しい一言がさらにゆうかを好きにさせてくれる。
「日程決まったら言うからさ…」
「うん!」
ゆうかとだけはもう離れたくないよ。
本気で愛したんだから…
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