第1話…転校生

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「しっかしなんで休みなのに学校来なきゃいけないんだか…」 りょうまはさらに頭を抱える 休みといったらマジック!小学生の時からトランプマジックをやっている そして女遊び… 街でナンパして、ラブホへ直行するのも日課だ。 「しゃーねーじゃねーか!学校主催の学芸会があるんだから!」 健二が意味ありげにやける 「宮下はクラスのアイドル的存在の詩織ちゃん(しおり)と劇だせ!羨ましいー!」 健二の笑みの意味はこの事だ。 「ってー!なかなか大変なんだぞ!」 彼女はよく解らんけど、通称アイドル…らしい まあ学校に入学した当初から仲良かったのだが。 「真辺ぇ?誰が学校に来る許可出したあ?」 いつものように、教室の後で殴る音や蹴る音が聞こえてきた。 「お前…金は?」 「持って……ないです」 クラスの番長的存在のハヤトが真辺の前髪を掴み上げる。 「おい…こいつ、俺らに出す金はねえとよ…」 周りのハヤトのしたっぱが不気味に笑う。 そして、また殴る蹴るの音が教室に響く。 同じクラスの真辺恵司(まなべけいじ) 彼は中学一年の時はひと一倍正義感の強い男だった なのに恵司はいつもいじめられていた。 どうやらそんな恵司がみんな気にくわないらしい… でも皆は助けようともしないし、彼自身も一人で辛さを抱えていた。 そんな横で構わず智はマシンガンのように喋っていた。 こいつも真辺を嫌っている 「聞いてんのか?宮下!」 そんな俺に気付いた智が話をやめる 「ん?ああ…わりい」 「おまえまた真辺を気にしてんのか?」 「ん!んなことねーよ」 「ならいいけど、あいつなんかに絶対かかわるなよ!逆に皆から反感うけるぞ!」 そう… 真辺に関わったやつらは全て、最高のもてなしを受けていた。
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