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「な…なんか言えよ!」
力無く詩織の首を掴んだ
詩織の涙が流れて、手を伝っていく。
「泣けばすむと?…」
「あなたはいつもそう…」
「は?」
「りょうまはいつも大切な人のためならなんでもする…何かを犠牲にしてね」
「意味わかんねーぞ」
「ねぇ…私も死ねば良かったのかな?私ね、りょうまに裏切られてから男なんて信じなくなったよ…」
「あんなに愛して、あんなにわかり合える人…いなかったから…」
詩織は目をつむった
その目から涙がさらに流れおちる
「ねぇ…りょうま、なんで川村さんなの?」
「おまえには関係ないやろ!」
涙目で見てくる詩織をまっすぐ見れず、横を向いた。
「関係あるでしょ!馬鹿!!」
「はぁ?」
馬鹿と言われイライラする自分が本当に小さい。
「あんたホントに馬鹿だよ…そんな事してると、いつか失うよ?」
「黙って聞いてりゃあ」
怒りは頂点に達して、詩織を芝生に突き倒した。
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