第3話…誤解

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「痛!」 痛がる詩織に殴りかかった。 周りの人目なんて気にしなかった 「りょうま…やめて!」 詩織の言葉を聞き入れずに、殴り続ける。 「撤回しろよ…」 「宮下!やめてくれ…お願いだ…手紙を書いたのは俺なんだ…」 病院の入口に真辺が車椅子から下りて、地べたに座り込んでいる 「手紙を書いたのは俺だ、そしてポストにいれたのは俺の仲間なんだ…」 「は?」 うまく状況が把握できない。 「恵司…どういうこと?」 詩織は芝生から起き上がった。 「詩織には言ってなかった…ごめん…」 真辺は詩織に頭を下げた。 「俺はこいつに最高の手紙を送りつけたんだ」 「恵司!なんで?」 「だって…詩織があんなに悲しんでるの…見たことなくて、そしたらあいつの彼女さえいなかったらと…」 パン!! 詩織は歩み寄って恵司をひっぱたいた… 病院の敷地に音が響き渡る… 「バカ!そんな事したって嬉しくないよ!」 「俺は詩織を思って」 「それはちがう…違うよ!恵司…幸せってね、そんなに簡単に手に入らないの…だから入った時に人はそれを本当の幸せと言うの」 「詩織…」 恵司は頬をさすった。 「りょうま…」 詩織はこっちを振り向いた 「さっきはごめんなさい…」 「いや…俺もごめん…殴るなんて最低だ…」 詩織の頬を撫でた。 すると詩織は涙を流した。 「大切な人と、幸せにね…そして、ありがとう」 それだけ言い残して、真辺と病院へと消えていった。
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