第5話…気持ち

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「じゃあこの階にしようか!」 ともかが後ろを指す。 りょうまの学校は一階、二階、三階…屋上は四階…屋上の向かいには教室が四部屋ある。 しかし… 「そこだけは辞めようや……」 りょうまは後退りをする。 「なんで?」 ともかはきょとんとした顔で振り向く… 「知らんのかいな?その部屋は十年前…首吊った男の子の霊が出んねんで!」 十年前…四階で一人の男の子が何人かの生徒にボコボコにされ、耐え切れなくなり首吊り自殺をしたという事実がある。 ただでさえ霊感には強いりょうま… 屋上は行くけど、あっちは振り向かない… 「あれがついてるんでしょ!?いいから行こうよ…」 ともかはさくさく入っていく。 「こ…この女、なんちゅうはしたない女…」 そんなこと気にしないように入っていくともかの後に、仕方なく続く… 怖くて死にそうだよ… 「生暖かいな…」 冬なのになぜか廊下は生暖かい… 「気のせい!この部屋にしよ!」 真ん中の部屋へ入る すごくかび臭い… 不気味な教室に二人は椅子を並べ座る… 「んで?どうしたんだよ?」
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