第5話…気持ち

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ともかは重い口を開いた。 「智…なんか言ってた?」 「え?ああ…クリスマス前に一緒にいてくれない…とか…」 あの時はピアノ教室とか言ってたような気がする あの時はどうでもいいと思ったんだ。 「智はずっと健二君としかいないの…だから私といる時間がないの」 確かにあの二人は仲がいい分いつも一緒にいる 「もう私ね…智とは別れようと思ってるんだ…」 ともかは溜まっていただろう涙をこらえている。 俺は考えた事がなかった 一緒にいる事が当たり前になったゆうかと俺には… 「りょうま…どうすればいいのかな?どうしたらいいのかな?」 胸がいたむ… ともかがはじめてりょうまの前で涙を流した。 ともかはマジだ… 「私……りょうま達が羨ましくなる時があるんだ…」 女の子はこんなにも寂しがりやなのだろうか… 「おいおい!泣くなよ…」 ハンカチを渡す…って、そんなんないや… ついノリで。 「だって…寂しいんだもん」 「なら、ええおまじない教えたるわ」 困っているともかにあるおまじないを教えれば、きっとまた幸せになれるだろう… 「え?」 ともかは顔を上げる。 りょうまは人差し指でともかの涙を拭いた。 「いいか?ペアリングを胸に手をあてて、目をつむりお願いするんや!」 ともかの腕をともかの胸にあてた。 「やってみ!」 ともかは目を閉じた。 「智と一緒にいられますように…」
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