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「それよりどうして遅れたんだ?今日は魔具作る日だーって言って張り切ってただろ?」
伊織がそう聞くと、沙耶は照れながら笑った。
「それがね、楽しみで眠れなかったの」
「小学生かお前は……」
伊織が頭を抱えていると前の扉が開いた。
「はーいみんな席についてー。出席とるわよ」
「伊織くん先生きたんだから席につかなきゃ」
「へいへい分かってますよ」
伊織が席につくと、ちょうど皆も落ち着き、ティファが話し始めた。
「連絡は……あ、そうそう。今日の一時限目の魔法学は魔具作りだからね。HR終わったらすぐに校庭集合ね。じゃあ終わり」
そう言ってティファは教室を出ていった。
「相変わらず忙しい人だねぇ」
伊織がぼーっとしていると沙耶がやって来た。
「ほら伊織くん。早く行こうよっ!!」
伊織は沙耶に手を引かれて、立ち上がった。
「待てってっ!!引っ張るなっ!!」
「ほらっ急がば回れですよ」
「意味が全く逆だろっ!!んな事言うなら本当に回れよっ!!」
「クルクル――」
「回転すんな――っ!!」
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