贈り物

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【夏休み特別強化合宿中!】 心理研究部のドアに札が掛けられている 中では素子が本を読み、上田と渡邉がゲームをやっている 普段と変わらない風景だった 「あ~!早くしないと爆発しちゃうって!」 「分かってるって!赤か青どっちか切ればいいんだろ!?」 画面上の時限爆弾のカウンターはこうしている間に減っていく 「こんちは~!」 そこに部長である大山がやってきた 「なぁ!何か気付かない?」 大山は上機嫌で上田に話し掛けるがこちらを向いてくれない 「眼鏡変えただけだろ?」 代わりに素子が答えてくれる 「さすが素子さん!見てよ、この青色!知的なオーラが溢れているでしょう?」 素子の視線は本を捉えたままだった 「大山!そんなことより、これ赤か青か教えろ!」 カウンターは残り十秒を切っていた 「それ青」 「あ、青だな!?」 上田は青を選択した カウンターは残り二秒を示し、止まった 「ふぅ…助かったぜぇ…」 「でも何で分かったの?」 「俺の眼鏡が青だから~」 大山の上機嫌はしばらく続いた
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