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「『特権』を行使するかしないかは君次第。行使して満足した人もいれば、見たくないものを見て後悔する人もいる」
ちょっと考えるがいいよ。
そう言い残して黒頭巾のおっさんは部屋を出ていった。
残された俺はさすがに死んだことを受け入れなければならないことに気付く。
よくよく見たら身体が少し透けてるし。
おっさんの顔、結局わからないし。
「会いたい人、か…」
父さん、母さん、智也。
本当に自分が死んでいるのなら、本当に会いたい人はこれだけだ。
じいちゃんもばあちゃんももう死んでるし、友達は結構いるけど高校卒業するときも特に感慨のなかった奴らばかりだ。
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