―第一幕―

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四人は宿屋の玄関に立っていた。 宿屋とは名ばかりで、実際は一軒の空き家でしかない。 村長曰く、そこが一番良い家だそうだが、窓の立て付けが悪く、窓を閉じる事が出来ず寒い。暖炉が無かったら確実に風邪を拗らせる様な家である。   既にポッケ村には到着しており、準備も終わり、後は明日に備えるのみとなっていた。 「思ったより早かったな」 まずカノンが言った。 「あぁ、蒼鬼が存外早く立ち回ってくれてな。ホットドリンクと砥石と」 「各種弾丸と素材を買ってきた」 「ありがとね、蒼鬼」 煉と蒼鬼、エトナの三人で再度買い出しをしていた。 カノンは道具屋を覗き、[ちょっとした物]を買う程度しか時間を掛けなかった為、先に居た。   そうして彼等は明日に備え早めに夜を越した。 翌朝、カノンは最初に目覚め体を伸ばした。 冷たい風が肌を撫で、自然と目が覚める。 昨日購入した物をポーチに入れ、全員を起こしに掛かる。 そして三人も目覚め、武器の手入れを行い、山を登り始めた。  
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