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風翔龍を討伐した四人は暗くならない内に下山を開始した。
「なぁ、さっきのい目はなんだったんだ?」煉はカノンに聞いた。
胸に支えて離れない素朴な疑問を。
「ああ……あれはだな、その……」
「何だ、はっきり言え」
「まぁその、アレだ!何でフルフルがこんな所にいたんだろうな?」
「はぐらかすな!え?フルフル?」
「ああ、何だ、気付かなかったのか?」
カノンが若干呆れた風にそうに聞いた。
「悪いか?まぁ確かに何で今いたんだろうな?」
煉もふと考え込んだ。
「そだよね~何でいたんだろ?」
エトナも不思議に思っているようだ。
「行き遅れか、或いは……」
蒼鬼が呟いた。
「或いは?」
カノンが促す。
「何かに感化されたか……」
「何か、ねぇ」
蒼鬼の意味深な言葉にカノンが溜息をついた。
そうこう話している内にフルフルの死骸がある洞窟に来ていた。
「汝、どうやって倒したんだ?」
フルフルは舌を出しており、煉が舌が黒ずんでいるのを見ながら言った。
「さぁてな?」カノンが肩を竦めて言った。
その後下山した四人は後始末をギルドに頼み、ポッケ村を後にした。
そして三日後、四人はメルチッタに帰って来た。
「だからあの赤い目は何なんだ!?」
「いやーいい天気だな~」
「だからはぐらかすな!あとジジクサいわ!」
ちなみに道中こんな話の繰り返しだったという。
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