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村木大地(だいち)は放課後一人で教室のベランダに出て 甲子園出場を目の前にしている野球部を見ていた。
大地(怪我何かしなきゃ俺もあの中だったかな…)
大地は野球に関してずば抜けてうまかった。入学して間もなく大地はレギュラー入りを果たしたが、それを好まない先輩達により野球ができなくなるように腕を壊された…。それから三年にあがるまで大好きな野球はできなくなってしまった。
野球部の中でも一際目立つのが三年のエース藤間洋治(ようじ)だった。大地の幼馴染みであり親友だった。
そこへ市原一海(かずみ)が教室へ入って来た…。一海もまた大地の幼馴染みであり…秘密にしてあるが好きな人…だった。
一海…「何感傷に浸ってんの?」
大地…「なんでもねぇよ。」
一海…「野球部かぁ…。すごいね。洋治がエースになるなんてさ。私は絶対大地が…あっごめんなさい。」
大地…「別にいいよ。」
大地は洋治よりもエースになると期待されていた…。
一海…「でも…野球が全てじゃないよ。大地はやりたいこと新しく見つけたら良いよ。」
大地…「…。まぁな…。」
一海…「帰ろうよ。洋治遅くなるみたいだよ。」
洋治もまた一海に好意を持っていた。だから大地と一海が一緒に帰る姿を見ると、気になって仕方がなかった。
洋治(集中 集中 たまたま一緒にいるだけだ…)
一海はそんな二人の気持ちには気付かなかった…。
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