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出発

午前7:03

京都駅八条西口前

観光バスが5台ほど並んでいる所に滝田と山口はいた。
天気は曇りで気温も低く缶コーヒーを片手に寒さを和らげていた。
この日は年末の朝にも関わらず普段通りの人の多さ
道路もタクシーなどで溢れかえっている

「みんなまだかなぁ」

荷物を背負い喫煙所に向かっていく。

「8時出発やから早く来すぎたなぁ」

タバコを取り出し口にくわえ火を着けようとしたところ
遠くの方に知り合いがいるのに滝田は気づいた。

「こっちこっち！！」

滝田が右手を上げ知り合いに向け手を振った。

知り合いも気付いた様子でこちらに向かってあるいてきた

「おはよぉ」

中田悟史〈ﾅｶﾀｻﾄｼ〉だった

中田もバイト仲間であり今回の旅行の参加メンバーの一人。

しかし手荷物はひとつもなく白いﾀﾞｳﾝｼﾞｬｹｯﾄに手を突っ込んでいる。

「みんなあっちのコンビニにいるで～」

中田は荷物を他のメンバーに預けて滝田と山口を呼びにやってきた。