最後のリクエスト(週刊ストーリーランド)

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『娘は小さい時から勝ち気で負けず嫌いな子でした。小学校では男の子とケンカをしていつも相手を泣かすものだから妻も私も何度もご近所さまに頭を下げに行く毎日でした。中学にあがり少しは女の子らしくなってきたと安心していたら高校生の時放送部に入り当時 流行っていたらしいラジオの司会者のマネごとを始めました…』

ひとみ(なんでお父さんが…)

大野｢続けて｣

『私たち夫婦にはささやかな夢がありました。それは娘が高校を卒業したら地元で就職して何年か後にはこの土地で結婚して所帯を持ち平凡でもいいから幸せな人生を歩んでほしいと思っていたことです…私は娘が高校三年の時地元ではそこそこ名のある会社に娘が就職できるように頼み込みました。それが娘のためと信じて疑わなかったのです。しかし私の考えとは反対に娘は東京に出たいと言い出しました…』