3年前の、悪夢

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「はい、良く出来ましたー。隼人もたまには役に立つじゃないか」 一声でクラスを黙らせた隼人を、お得意の気抜け声で褒める。 隼人はイシイを睨みつけた。 「かっかするなよ隼人。ではホームルームを終わりにします。バッグは各自教室を出る時に取るように。五日後、頑張れよー」 それだけ言うと、イシイは教室を出た。 「クソッ!」 隼人は乱暴に机を蹴り飛ばした。 「祐君…怖いよ……」 「大丈夫……。大丈夫だから…」 祐介はある事が気にかかった。親友の海と、『大島憲一』の事だ。 海は同じ学校の三組(祐介は一組)だが、憲一は違う高校に通っている。早く連絡をしなくては…。 祐介が二人分のバッグと亜由美を連れて校門へ行くと、すでに海が待っていた。
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