3年前の、悪夢

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「これで四人か…」 海が呟く。 「それがどうしたの?」 祐介が問う。 「いや、俺の友達でAEPに参加した奴がいてさ……。まぁ二日目で死んじゃったんだけど…」 場の雰囲気が一気に暗くなった。 「そいつから聞いたことなんだけど…」 「なんだよ、勿体ぶんなよ!」 「俺らの知らないルールがあるらしい。例えば、一つの都道府県につき始めは500人で俺らを殺そうとするんだけど一日毎、つまり、24時間経過につき300人を追加してくる。その兵隊は一般公募で集められて、俺ら一人につき30万を賭けてる」 「それって……」 綾が全てを言う前に、祐介は悟った。 「俺らの命は30万って事??」 「あぁ……。実際、それ(賞金)が欲しくて参加する奴もいるらしい」 「畜生…」 憲一は地面を蹴った。 蹴り上げた砂が、海の真っ黒な鞄に降りかかった。 「あ!海わりぃ!」 憲一は鞄の砂を掃った。 「別にいいよ。支給品だし」 「これ、中見た?」 全員顔を見合わし、首を横に振った。
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