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「始まってねーのに減ってんぞ?」
憲一は驚いた表情を見せた。逆に、祐介と綾はその『減った』のを目の当たりにしているためか、唇を噛み締めている。
『こんなとこかな?んじゃそんなこんなで三分前!心の準備はいいかー?』
ついに始まってしまう…。
『一分前ー!』
悪夢の始まりである…。
『さん、にー、いち……スタート!』
海はスタートの声と同時にベランダに飛び出した。
「どうした!?」
驚いた祐介が海に聞いた。
海はホッとした表情を浮かべると、また同じ位置に座った。
「いいか、基本的にこの家からは出ない。下手に外で戦うよりマシだからな」
「でも、いずれ見つかるんじゃないのか?」
憲一の疑問にも海は直ぐさま答えた。
「参加者全員がバラバラに行動してるとして、俺達が狙われる可能性は1003分の1。まず初日でやられることはない。せっかく四人も居るんだ、代わる代わる休憩しよう」
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