君だけのサンタクロース

メリクリ

「……クリスマスパーティーしよ」

トラブルメーカーこと山岸 創。コイツの一言で全てが始まった。

12月24日、彼の家でクリスマスパーティーが…………強制的に実行された。

青春真っ盛りの高校ニ年生、一日たりとも無駄な日は過ごしたくないものだ。もちろんクリスマスは皆と過ごす。

「あぁ、寒い……」

創に招待されたのは４人。
彼の想い人、麻生 秋良。
腐れ縁の筑波 直也。
秋良の友達桐生 那緒。
そして幼なじみの成宮 海陸だ。

一番最初に彼の家に着いたのは麻生 秋良。冷え性なのか、コートに白いマフラー、手袋をはめマスクをしている。
これじゃあまるで変質者だ。
だが本人は全く自覚がないようで、呑気にイヤホンを付けてご機嫌のもよう。

ノリノリで山岸家のインターホンを鳴らした。