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インターホンを鳴らしてからものの10秒。玄関のドアが勢いよく開け放たれた。
「はぁッ……秋良いらっしゃいッ!」
「だからなんではぁはぁ言ってんだ!?」
息を切らした創が、玄関から顔を覗かせた。秋良はそれを見、正直疑問しか持てない。
「いいから、上がって上がって♪」
「……お邪魔、します」
創に促されるまま、秋良は家に入った。
履いていたスニーカーを綺麗に揃え、コートとマスクを外しながらリビングへと歩いていく。
「うっわ……派手ぇ」
部屋の中に入った秋良は、感嘆……というより呆れた声をだした。
お世辞にも広いと言えないリビングは、クリスマス一色に染まっている。
クリスマスツリーに施されたイルミネーションが輝き、パーティーっぽく部屋が飾り付けされていた。
「これ、一人で?」
「うん。母さん今日はパートで朝から晩まで居ないし」
「……お前センスねぇな」
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