92人が本棚に入れています
本棚に追加
まあいいか……と気を取り直し、秋良は家から持ってきたお土産を創に渡す。
「大したモンじゃないけど……ほい」
「うわぁありがとー!」
クリスマス柄の紙袋を受け取った創は、先程の駄目出しで沈んでいた心を一気に浮上させた。
マフラーとイヤホンを外した秋良は、白いセーターに黒いジーパンを穿いていた。やれやれとため息を付き、鞄を角の方に投げる。
ピンポーン
創が紙袋の中を確認しようとした時、ちょうど良くチャイムが鳴った。
「……チッ」
と創が小さく呟く声が聞こえなかったのか、秋良は
「アタシが出るよ」
と玄関に向かった。
最初のコメントを投稿しよう!