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私は行き交う人ゴミの中を足早に歩いた。
約束の場所へ着くと、昨日の男の人が待っていた。
息を切らしてその人に駆け寄ると、少し真剣な顔で「店長には、⑮歳って言ってあるけど、店の中では⑱歳って言うてや。⑱歳以下の未成年は働かれへんから、誰かに年聞かれても⑱歳って言いな。じゃないと、店が大変なことになってまうから…。分かった?大丈夫?」
少し不安なってきた。
大丈夫なんだろうか?ちゃんとやっていけるんだろうか…でも、やるしかない。
そう自分に言い聞かせるように決心して、小さく頷くと、男の人は安心したようだった。
店まで少し歩く。
まだ夕方だったため、昨日見たホスト達は少ない。
少し緊張しながら、男の人の後ろをついて歩く。
男の人の足が止まった。
店についたらしい。
店の扉が開かれた…。
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