第1章四天王の別れ

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「ああ。出ようとしても、   蔓が絡んで外に出ることができない。   ずっと窓越し、格子越しの空を眺めている。   そんな気がしてならない。」   三人の視線がウーノに集中する。   彼の言いたいことが、わかっているのだ。   だが、それを言ってしまえば、賛同してしまえば、   その先のことまでも見えてきてしまう。   わかるのが嫌だった。   先にその沈黙を破ったのは、フォースだった。   「ね、ねぇ、ウーノ。何を、言ってるの……?   どうしたのさ?いきなり。   いつもだったら、そんなこと言わないじゃん。   それはどちらかといえば、オレの仕事でしょ?」   フォースの言葉に、あわててツーストも参加した。   「そうだとも。何を言っている?   そんなに詩人になりたいのか?   詩なら、ここで書けばいい。」   二人を黙って、若は見ていた。   予感は当たることを確信していた。   だが、それはウーノがやっと、   自分自身で見つけたたった一つの《コタエ》   否定できるわけがない。若はそっと、二人の肩を叩いた。   フォースは今にもなきそうな顔で、若を見ている。   「ウーノ、考え直してよ!!」   「そうだ!われわれは四人揃って四天王!   貴殿がいなければ成り立たん!」   「……すまない。」
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