戦場に消えた投手

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遠くなる景色 近くなる青空 自分が自分でなくなってるのはわかっているが それでも俺は神様に祈る もう一度野球がしたかった もう一度ボールが投げたかった 生まれ変わることができたなら 俺はもう一度野球をやるだろう 唸りを上げる豪速球 捕手が捕り損ねるほどの変化球 バットを振ることも許されず、立ち尽くす打者 あの光景はいつまでも 俺のなかで残るだろう たとえ俺が焼かれ土に埋まっても あの光景だけは俺の中で生き続ける
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