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「逃げても無駄なんだろ?」
「良く分かってるわね♪」
少女がナイフを投げる。
俺はナイフで叩き落とすと少女に向かってダッシュした。
「良い根性ね。」
少女がナイフを振り下ろす。
弾く。
このまま喉を狙えば……。
俺はナイフを少女の喉に向かって放……。
不意に少女に抱きしめられた。
一一一一ドスッ一一一一
背中に痛みが走る。
抱きしめられたのではない。
ナイフを背中に回されたのだ。
「………っく……ぁ……はぁ………」
俺は余りもの痛さに悶絶する。
「大丈夫?」
少女がゆらりと迫る……。
「く………来るなよぉ。」
「出来ない相談♪」
「何で俺を殺そうとするんだ。」
「依頼。」
「誰からの。」
「そうね。貴方死ぬから教えて上げる。国会の幹部議員よ……。」
「は……ハァ?」
国会の幹部議員が俺を狙う?
何でだよ。
「何で幹部議員が俺を狙うんだ?」
「貴方の心に聞いてみれば?じゃあそろそろバイバイ。」
ナイフが唸りを上げて俺に迫る。
俺は寝返りをうってかわした。
「悪運よすぎ……。」
少女がチッと舌打ちする。
俺は幹部議員が俺を狙う理由を考えた。
そして一つの可能性が思い立った。
『俺は………総理………幹部…………してやるんだ。』
そうだ!
この間友人に言ったあの台詞。
まさかあいつら自分がクビにされても仕方ない事してるのに更に自分の職を守る為に俺の命を奪う気か?
ザケンな!
「そろそろ終わりにしましょ。」
「ああ……そうだな……。もうお前に付き合っている暇は無い……。」
不意に口から血が出る。
「終わらせよう。」
俺は少女を………『殺す』為に少女に突っ込んだ。
勝負は一瞬で決まった。
目の前に横たわるのは少女の遺体。
そうだ……。
始めからこうすれば良かったんだ……。
俺は改めて総理になりあいつらをクビにすると心に誓った。
頬を血が伝う。
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