序章

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賑やかな街 沢山の人で道はごった返していた   「わぁー!雪だ!お母さん!」   「悟、離れないの!迷子になるわよ?」   「ハ~イ!お兄ちゃんも早く!」   俺、佐山透(サヤマ トオル)は家族と一緒に買い物に来ていた 家族と言っても母親の香里(カオリ)と弟の悟(サトル)の三人だけだ 父親の薫(カオル)は会社の社長なので出勤している   「お兄ちゃん!おんぶ♪」   「はいはい…」   正直、面倒だと思うが弟が可愛いのでやってやる 視線が高くなり楽しそうに笑っている 何だかんだ言いながら、俺は弟に弱い   「買い物も終わったし帰りましょう?」   「お母さん、ケーキは?」   「帰りにお父さんが買って来てくれるわ」   ケーキが無いと剥れていたが、父さんが買って来ると分かると再び笑顔になる   「母さん、持つよ」   「あら、ありがとう」   流石に5つも袋を持つのは大変だろうと思い、3つ袋を持つ 全部持ちたいが、片手に弟を抱いているのでそうはいかない
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