さようなら

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その告白から10年目 最愛の妻と別れて3年目のクリスマスイブの夜 『先生って結婚してるんですよね』 未練たらしく付けている指輪が左手に光る 『3年前に別れたよ』 『あっ!ごめんなさい』 ココは音楽関係の専門学校 そして俺の目の前にいる子は 仰木由布(おおぎゆう) ピンクの頭に耳に多数のピアス 黒服というかっこうである 『何か用事?』 『明日…ライブやるんですよ』 『だから』 『来てくれませんか?』 『客いないの?』 『はいっ…先生の曲もカバーするんですよ』 そう言ってチケットを渡す 『暇だったらなぁ』 『はいっ!』 嬉しそうにチケットを渡して教室を出た 溜め息が出る
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