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バゾーは仮面のロックを外し、仮面を脱いだ。アレンは見た事の無い異形な顔を見て驚いている。
「アンタ…そういう顔なんだな…竜人でもなさそうだな」
「………。」
バゾーは回復液を一気に飲み干した。すると直後に身体の痛みが無くなっていき、骨折していた足が音を立てて修復した。
(凄いな、これほどに効く薬は初めて飲んだぞ…こういう物に関しては非常に優れていると見受ける)
すると突然空が暗くなった。彼らが上を向くと、上空にリオレウスが居た。
「チッ、早いな…もう追い付きやがったぜ」
アレンは大剣の牙を出して身構えた。バゾーも再び仮面を付け直して身構える。二人の視線の先には巨大な竜。待ち兼ねたのか、狩人は岩の上に飛び乗ってスピアを解放した。
「ガアアァア!!」
そしてそこからリオレウスの位置まで跳び上がり、刄を突き立てる。吹き出す鮮血。バゾーの仮面が返り血で真っ赤に染まった。
「ギャウァアアア!!」
竜は痛みでバランスを崩し、バゾーごと墜落した。呆気にとられて立ち尽くすアレン。
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