64人が本棚に入れています
本棚に追加
その時だった…バゾーの後ろから炸裂音と共に閃光が放たれ、一瞬にしてリオレウスの視界を眩い白に塗り潰した。
「グウァゲッ!」
奴は奇妙なうめき声をあげて、火を放つのを止めた。直後に勢いと重量に任せた一撃をバゾーが繰り出し、リオレウスの頭を真っ二つに叩っ斬る大剣。叩き斬った時に奇妙な感触が彼の腕に残った──バリバリと割れていく鱗の感触、グシャッと砕ける頭蓋骨の感触、ブチブチと千切れる肉の感触が。それは彼にとって、何とも言えぬ心地よい感触だった。
(ふむ…悪くはないな、この感触……奴は死んだか…?)
ふと、リオレウスを見ると脳漿が飛び散り、凄まじい量の鮮血が吹き出していた。まだ微かに心臓が動いているらしく身体が痙攣したり、鼓動の度に血が吹き出している。
(クソ野郎め…。)
バゾーはゆっくりと飛竜の死体に近付き、頭の割れ目の左右を握り締めた。
(クソ野郎め…。)
その直後、思いっきり頭を左右に引き千切った。血管や残った脳漿、血液やリンパ液などが飛び散る。
「ウゥゥ…グオオオオォォォォォォォォォ!!」
彼は千切れた頭を握り締めたまま、高くただただ青い空へと叫んだ。
最初のコメントを投稿しよう!