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「ッ?!」
彼はスピアを手に取り、ゆっくりと壁際に寄った。警戒しながら入口の方を覗き込む。
「何なんだよ…。」
その直後、巨大な化け物の頭が目の前に現れた。
「うわわぁあ!!」
彼は思わず飛び退き尻餅をつく。すると、化け物の上から何者かが現れた。
「バ、バゾーかよ…おどかしやがって…。」
安心した彼はスッと立ち上がり、汚れを叩いて払う。よくよく考えると化け物の頭と思った物はただの頭蓋骨という事に気付いた。
「…兄貴」
「ん?何だよ」
「コレ壊れたから直してくれ」
バゾーはバラバラになった大量の装備を投げ渡した。
「…な、オイ!プラ砲にディスクにアーマーに小手って…壊し過ぎだろ!馬鹿か!」
バゾーは兄の言葉を無視して黙ったまま自分の部屋にリオレウスの頭蓋骨を運んで行った。
「オイコラ無視すんなよ!…ったくよぉ…直す側の身にもなれってんだよアホが…。」
ブツブツと愚痴りながら作業机に壊れた装備を運ぶバゾーの兄であった。
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