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「や、ヤベェ!うおおぉ!!」
少年はポーチから何かを取り出し、前方に素早く投げた。
(くっ、そ…!)
狩人が諦め掛けたその時、真後ろから強烈な光が放たれたと同時に息を吸い込んでいたリオレウスが動きを止めた。溜っていたエネルギーが炎となって口から漏れ出す。
(ッ!何だ?!)
「今だ!逃げるぞ!!」
少年はのた打ち回る飛竜を無視し、素早く狩人を引っ張ってエリア移動した。
「ハァッ…ハァッ…危なかったなアンタ!」
(…?)
狩人は首を傾げた。
(助けられたのか?)
「うーん、それにしてもアンタデカイな。竜人?何なんだ?」
「グルルゥ…。」
「あ、あー、言葉通じないんかな…。」
少年はどうするか考えながら頭を掻いた。
(…何か言っているみたいだが、まだ語彙が足りない…発言するにも今言った所では通じんか…。)
一方、狩人も同じ様にどうするか考えていた。暫し沈黙する二人。
「…あ、あのさ、名前ぐらいは通じる?オレはアレンって言うんだよ、アレン」
(…何だ?もしや、彼の名前か?)
狩人は勘で何と無く言っている事を理解した。
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