ある虐めッ子と虐められッ子のお話。

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そんな情けないチャールズにも、唯一仲の良い友達が居た。 彼女の名前はシェリー。 ブロンドの髪と、青い綺麗な瞳が特徴的な女の子だ。 彼女とチャールズは毎朝花壇の手入れをする。 ソレが彼等にとって、とても幸せな日課なのだ。 ――― 「チャールズ!!もうすぐでクリスマスね!!楽しみだわ!!」 「う~ん…でも僕、怖いなあ…」 「何故??クリスマスといえば、プレゼントやごちそうだって出るじゃない!!」 「そっか、シェリーは知らないんだね、」 この土地の言い伝えを…。 そう… チャールズ達の住むこの土地には…恐ろしい言い伝えがあった。 ソレは  永久に語り継がれる言い伝え ――― クリスマスの夜、とあるおじいさんは子供達にこう言い聞かせた。 「赤いサンタはね、正直で優しい良い子の前に幸福を沢山持って来る。 でもね、ようくお聞き?? 悪戯ばかりして、お母さんの言う事をきかない悪い子の前には、 全身が黒ーい黒ーいそれでいてフードを被った怖いおじいさんが 子供をさらいに来るんだよ?? 大きな 大きな 白い袋を持って…」 そうしてそのおじいさんは、ニッと笑った。 黒い黒い服にその身を包んで…。 ――― 「そんな言い伝えがあるの??」 「うんっ…!!だから僕、毎年クリスマスが怖くて怖くて…!!!それに…」 身震いする程、チャールズは恐怖心を現にしていたのが、鈍感なシェリーにさえも分かった。 「どうしたの??そんなに怖がらなくても、たかだか言い伝えでしょ??」 シェリーがそう言った後、チャールズは重い口を開いた。 「僕… 見ちゃったんだ… 黒い 黒い サンタクロースを…。」 クリスマスまで、あと4日
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